高等学校卒業程度認定試験問題2013年 第2回 化学T化学T問題化学T解答 解説(詳しくは教科書を見てください)問1) オゾンO3は成層圏に酸素との光化学反応で生じ、 紫外線を吸収する。 オゾンホールはオゾンの濃度が減少した領域で紫外線が地表に届きやすくなる。 地球温暖化の要因は二酸化炭素の増加であるが、 オゾンホールの増加は、太陽光を遮断し、地球温暖化を防止している説も あるが、 オゾンホールの増加は紫外線が地表に届きやすくなるとされているので 答えはB。 問2) @は2種類以上の純物質でできているので混合物、 Aは蒸留で分離できる、 Bの混合物の融点沸点は一定でない、 Cの2種類以上の元素からできている物質は化合物、 1種類の元素からできている物質は単体、 Dは1種類の純粋な物質でできているので純物質。 答えはD 問3) 問題の図の原子構造から 質量数=陽子3+中性子4=7 原子番号=3 答えはA 問4) 二酸化炭素1mol=炭素12+酸素16×2=44g 水の物質量は二酸化炭素1に対し2のため、2mol 答えはC. 問5) 答えは@。 A;1molは22.4gではなく、22.4L Bメタン1molの質量は16g、酸素分子1molは32g. D5.6L=(1/4)molのメタン=16×(1/4)=4g 問6) 0.100molの入った1Lの塩化ナトリウム水溶液から(1/10)の100mLをとれば、 0.100mol×(1/10)=0,0100mol のNaCl が含まれているので 正解は@. □2 無機物質 問1) 希ガスは大気中で単原子分子として存在するので、 正解はD. @ アルゴンは空気中に0.9%存在し多く存在。× A ヘリウムはすべての元素の中で沸点が最も低い。×。 B ヘリウムも安定。×。 C ヘリウムは無味無臭。×。 問2) A:ヨウ素は昇華しやすいとあるので、常温常圧で固体。 ヨウ素の融点は113.6° C:電気をよく通すのは黒鉛(炭素原子Cが平面的に並び柔らかい)。 ケイ素は半導体。 B:リンの同素体で自然発火するのは黄リン。 黄リンの発火点は34℃。毒性が強い。 答えはC. 問3) 銅と濃硝酸の反応に関する問題 図を見てわかること=発生する気体は空気より重く、水に溶ける。 二酸化窒素NO2=44g/mol で空気(約29g/mol)より重い。 Cu + 4HNO2 → Cu(NO3)2 + 2H2O + 2NO2↑ NO2は赤褐色、刺激臭のある気体で、水溶性があり、 還元性はない。 よって、正解はA。 問4) 塩化銀は白色沈殿なので、沈殿Aは銀イオン。 アルミニウムイオンにアンモニア水を加えると 水酸化アルミニウムAl(OH)3の白色のゼリー状の沈殿ができる。 Al^3+ + 3OH~- → Al(OH)3 よって、沈殿Bはアルミニウムイオン。 答えはB。 □3 有機化合物 問1) 環式炭化水素のうち、 ベンゼン環を含むものは(A=芳香族)炭化水素。 それ以外のものを(B=脂環式)炭化水素。 鎖式炭化水素のうち、 二重結合、三重結合を含むものを不飽和炭化水素。 含まないものは飽和炭化水素。 11の答えはC. 問2) @ CH3COCH3=アセトン 有機化合物の溶媒。水とよく溶け、還元性がない。 A CH3COOH=酢酸 酸性を示す。 アルコールと反応して、エステル化。 B HCOOH=ギ酸 酸性を示す。 アルコールと反応して、エステル化。 HCO部分がアルデヒド基と同じ形なので、銀鏡反応を示す。 C HCHO=ホルムアルデヒド アンモニア性硝酸銀水溶液に加え温めると銀鏡反応 D CH3CHO=アセトアルデヒト アンモニア性硝酸銀水溶液に加え温めると銀鏡反応 したがって、12の答えはB. 問3) 実験イのヨードホルム反応は CH3-CH(OH)-をもつ物質でも起こるので、 Bは2−ブタノール。 実験アでは 2-メチル-2-プロパノールは酸化されないので、 Cは2-メチル-2-プロパノール。 1-ブタノールはアルデヒドになり、 2-ブタノールはケトンになる。 したがって13の答えはA. 問4) クメン法。 ベンゼンとプロピレンからクメンをつくり、 クメンを酸化して クメンヒドロペルオキシドをつくり、 クメンヒドロペルオキシドを分解して フェノールとアセトンをつくる。 したがって、14の答えはC. □4 問1) A:反応熱 B:ヘス C:単体 ヘスの法則(総熱量保存の法則) 「反応熱は、反応の経路いよらず、反応の最初の状態と最後の状態で決まる。」 生成熱 「物質1molが、その成分元素の単体からつくられときに出入りする熱量。」 燃焼熱 「物質1molが、完全燃焼するときに発生する熱量。すべて発熱反応。」 中和熱 「酸と塩基の水溶液が中和して水1molができるときに発生する熱量。」 燃焼熱 「物質1molが、多量の溶媒に溶けるときに出入りする熱量。」 したがって、15の答えはD. 問2) 中和滴定 中和点では電流が流れなくなるので、 16の答えは@. 問3) 中和滴定 @ 器具A(メスフラスコ)を水道水で洗い乾燥させると塩素などの成分が残る。×。 A 器具A(メスフラスコ)を純水でぬれていても滴定に影響しない。○ B 器具B(ホールピペット)は少量の標準水溶液を正確にとる。 残液は吹き出さずに、 精製水などですすいで、 水をよく切って自然乾燥したものを使用する。 C 器具B(ホールピペット)は 水道水で洗浄後、最後に精製水などですすいで、 水をよく切って自然乾燥したものを使用する。 純水が少量残っていると濃度に影響が出る。 D 器具C(ビュレット)は純水で洗い自然乾燥させる。 したがって、17の答えはA. 問4) A極のH2の酸化数;0 → + [酸化された] B極のO2の酸化数;0 → - [還元された] 電子がA極から取り込まれ、B極から出るので、 電子はA極からB極に流れるので、 電流はその逆でB極からA極に流れる。 したがって、18の答えはB. 問5) 銅よりイオン化傾向が小さい物質は銀なので 19の答えはA. 問6) 酸素の酸化数をaとし、Mnの酸化数をxとすると、 MnO4の酸化数は-1なので、 x + 4a = -1 から、 x = -4a -1 したがって、20の答えはD. |